切絵作家の美意識

切り絵作家の活動、美意識等を書いていきます。

色銀箔を用いた切り絵作品ができるまで

色銀箔の世界。

 

 

ここ数年の活動はジュエリーが大半を占めているのですが、実際のところは、切り絵アート、額装アートを中心としていました。

 

ジュエリーを始めてから数年、このアート部分をポップアップの際のディスプレイとして世界観を見せる、ということをしていたのですが、素材を金箔にしてから、なんとなく質感が合わなくなり、今の活動に合った新しい作風を考える必要がありました。

 

去年あたりから、「色銀箔」というのをジュエリーでも頻繁に使うようになり、色銀箔と箔用の道具を用いた様々な技法で色々と表現をしてみて、とても面白いなあと思っていました。

 

その色銀箔と金箔とを用いて、これまでの紙のジュエリー、「KIRIEBIJOU」と作品とがリンクした世界を新しい作風としてみたいと考えるようになり作ったのがこちらです。

 

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Tree of Jewelry 〜木漏れ日~

 

切り絵で切り出した木を中心に、純金箔や色銀箔等で仕上げたジュエリーパーツを、木葉や花、蝶に見立て、純金箔で黄金に輝く日の光を表現しています。

 

幹の部分は、特殊な紙にプラチナ箔を貼ったもので作っています。

背景は、岩絵具を使って、ぼんやりとした空気の揺れを表現しています。

 

 

金箔は、世界でも日本の文化として誇れる伝統的素材の一つですが、実は、色銀箔も、日本の文化というか、独特の美意識の現れてもあります。

 

 

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コロナ禍で国内外での展覧会に踏み出す時の考え方

Made in Japan in Monaco、Manicolleのこと。

 

コロナの影響が多くのイベントにも左右してくる中で、年内、年明けあたりの予定については色々と悩むところですが、年内の国内外での展示会出展が決まりました。

 

実は、この決定をした前後に、来年1月に検討中のパリでのMaison & Objetが今年9月に開催する展覧会が、コロナの影響を鑑みて中止の方針となっており、今、このタイミングでの出展は色々と思うところがあるのですが、今回は、動かないでいることのリスクと、動く事によるリスクとでは、後者をとることに。

 

まだ国内外での出展経験が少なくこれからという方や、この時期ゆえに一歩を踏み出しづらい方も多くいらっしゃる中で、一つの考え方としてご参考いただきつつ、国内外の2つの産業展についてをお話ししたいと思います。

 

まず、どんな展示会に出展するかについて。

 

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パリ出展、スト直後とコロナ禍直前の奇跡的なタイミング

 

Maison & Objet をご存知ですか?

 

1月17日〜21日、パリ・ノールヴィルヴァント展示会場で行われた、世界的にもポピュラーな産業展、Maison & Objetに出展をしていました。

 

ライフスタイル系の産業展で、インテリアからアート、キッチン、ファッションまで、ライフスタイルに関わるたくさんのブランドが出店をしていて、通常の入場料金も70ユーロ(日本円で8000円ちょっと)と比較的高く、毎年1月と9月に行われる大規模な産業展です。

 

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自粛期間中のためのオンラインショップ

全国的に、世界的に自粛期間に。

 

長引くコロナの影響。

私のように、フリーランスで活動をしている人は、極端にお披露目の場が減っていきます。そんな中で、いろいろなポップアップで出会った魅力的な人たちを集めて、こだわりの商品を見つけられるオンラインショップを立ち上げました。

 

みなさんそれぞれの想いもコメントにて綴ってくださいました。私を含めて、各ブランドさんの素敵なコメントを交えてご紹介をさせていただければと思います。

 

 

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