ロシアの折り切り絵の世界、ご存知ですか?
切り絵自体は、とてもエキゾチックな雰囲気があり、どちらかというと、アジアのイメージ、特に着物の柄の型紙としても歴史の長い日本のイメージがありますが、実は切り絵はインドが発祥の地で、中国に渡り(多くの方は、中国が発祥の地と思われているのですが、実はインドなんです!)、そこから日本の沖縄に渡り、シルクロードをこえてヨーロッパでも広がっている世界的な工芸文化でもあります。
折り切り絵は、そんな風にしてアジアから渡ってきた切り絵を、ロシアでその地域柄ならではの文化が作られてきました。
「世界に広がる折り切り絵の世界」でも少し触れているのですが、冬が長く寒いロシアでは、雪の結晶の折り切絵が古くから親しまれています。
パタパタと好きな紙を4つ折りに折って切るだけで、とても美しい雪の世界が仕上がり、簡単に仕上げたとけない雪の結晶を、窓やランプシェイド等に貼り、日常の楽しみにしています。
本物の雪の結晶は、一つとして同じ形にならない、一つ一つがいろいろな条件で違った結晶になってきますが、折り切り絵にも、同じような魅力がありますね。
ちょっと切り込みを変えただけで、全然違った表情を見せるので、とても面白く、私も一時はまっていて、とにかくたくさん雪の結晶ばかりを作っていたことがあり、いつの間にかデザインが300種類も作ってしまったことがあります。
また、切り絵の特徴として、光ととても相性がいいという点があり、光にかざして影を作るようなランプシェイドや、窓に貼って影を楽しむ等、様々な楽しみ方があるのも魅力の一つです。
今回は、そんな折り切り絵の作り方を、ちょこっとご紹介したいと思います。
■準備するもの ハサミ、切りたい紙
①正方形の紙を準備します。
②三角に折ります。
③写真のように、3分の1に折りたたみます。
この時、②の三角をいったん半分に折っておくとずれにくいです。
④もう片方を3分の1に折りたたみます。
⑤上のはみ出た余計な部分を切り取ります。
⑥さらに半分に折りたたみます。
⑦切りたい線を鉛筆等で描き、線を切ります。
【例】
⑧切ったら、開いてみましょう!仕上がりの図は様々で、綺麗な折り切り絵が仕上がります。
ここからは、これまでに切り絵を全く経験したことが無い生徒さんたちの作品をご紹介します。綺麗な色紙等を使うと、デザインも華やかになりますね!
このように、切り込みが少ないのにとっても繊細にきれいに仕上がる折り切り絵。特にお子さんでは、下書きを書くときの迷いがないので、本当にいろいろなデザインを楽しく次から次へと作っていきます。
お子さんでも、とても簡単に作ることができるので、ハサミの使い始めに、夏の自由課題にもおすすめです。
また、パタパタと折る回数を増やしたり減らしたりすることで、応用の聞いた模様を作ることも可能です。
こちらは、仕上がりデザインが正方形になるように作られたもの。その後の使い道も、模様をクッションカバーに転写したり、グリーティングカードに貼ることで、日常の様々な場面でお使いいただくことができます。
いきなりデザインを考えるのはハードルが高いので、図案を使った折り切り絵に挑戦してみようかな?と思われた方は、「90の図案で作る折り切り絵の世界」がおすすめです!
初級、中級、上級編までモーラしていますので、初めての方は、どなたでも5分でできる図案で達成感を感じるところから初めていただきながら、ちょっと慣れてきたという方にも、ハサミとナイフを併用して仕上げるデザインや、雪の結晶以外の動物や、1月〜12月までの各月シーズンテーマのモチーフ等複雑な切り絵にも挑戦していただけて、飽きがこない図案集になっています。
ハサミとナイフを用いた折り切り絵では、少し切り込みを入れるだけで、無限大の模様を生み出すことが可能です。
さあ、次は、あなた自身の図案を、真っ白なキャンバスに自由に書き込んでみましょう!