映画、「めがみさま」では、普段いろいろなことを我慢しがちな人がたくさん出てきます。言いたいことをなかなか言えずに溜め込みがちな人たちが「ラブ」のセミナーにやってきます。
あらすじ
郊外で暮らす理華(松井玲奈)は母親の過度な干渉に悩み、勤務先でもいじめられて生きる気力を失っていた。彼女は自殺しようとするが、自分と同様の状況から抜け出したセラピストのラブ(新川優愛)と出会う。ラブの言葉に最初は心酔する理華だったが、ある事件を境に二人の関係がきしみ始める。(Y!映画あらすじ引用)
職場の人間関係、姑の嫌がらせ等、悩みを抱える人たちがセミナーに訪れるも、ラブの教えは至ってシンプル。
「で、あなたはどうしたいの?」
ほんの少し、言いたいことを言えたなら、解放されて、物事が少しづつ変わっていくこともあります。嫌な想いをして自分の中にため込むことで、一体誰がとくをするのか。そんな問いかけを、セミナーに訪れた人たちに問いかけます。
他人に言われて変わるより、結局自分はどうしたいのか、自分自身で気がつく方が、人は大きく変われるし、高くとべるもの。ラブは、そのことを、「自分のやりたいようにやればいい、言いたいことを言えばいい」をメソッドに、自己啓発セミナーを行います。
時にはそのメソッドは役に立つのですが、みんながみんな常にそうしていたら、社会って成り立たなくなっていきますね。
前半では、ちょっとコミカルに、スカッと解放することの大切さ、後半では深刻に、自分を律することの重要性を魅せてくれるので、自分を解放しながら、社会を成り立たせていくことの難しさを、この映画は教えてくれます。
結局、適度に解放しつつも我慢を繰り返し、切磋琢磨の中で自分の居場所を作っていくしかないんですね。その波乗りにうまく乗れた時、人生って、結構面白い。そう思えてくるような気がします。
■「ながら観映画観賞」では、切り絵作家タンタンが、切り絵をしながら、ブログを書きながら、事務作業をこなしながら、色々やり「ながら」感情を動かされた映画のちょっとした感想を書き綴っています。